レスポンシブデザインとは?SEOで重要な理由とメリット・デメリットを紹介
2021/09/09(木)
目次
今、書店にはホームページ(WEBサイト)制作に関する書籍が数多く並び、インターネット上にも同じ様な内容の記事コンテンツがあふれています。
おそらく経営者が、コンサルティング会社に経営改善の相談をすると、
ほとんどのコンサルティング会社の担当はこう言うでしょう。
「まずはホームページを制作(改善)しませんか?」
もちろん、現代マーケティングの主流はWEBマーケティングであり、その根幹となるホームページの存在は、経営改善には欠かせません。
しかし、そんな意見に対して、あえて言いたいことがあります。
「何のためにホームページを制作するのですか?」
書店に並んでいる本にしても、ネット上の記事にしても、この「何のために」という目的が書かれていないものが多く見られます。
「ホームページを作る目的」という、いわば事業者であれば当たり前とされることについて、
正しい理解をしておかなければ、せっかく高い費用を払ってホームページを制作(作り直し)しても意味はありません。ただホームページを制作しただけでは、お金の無駄になってしまうかもしれないのです。
今回は、なぜ企業はホームページを作る必要性があるのか。
そして「何のために」ホームページを制作するのかという目的について説明します。
ひとくちに「WEBマーケティング」といっても、その概念や手法は、企業によって様々です。一般的なWEBマーケティングの定義とは、次のとおりです。
- WEBを使った自社ならびに自社商品・サービスのプロモーション
- WEBを使った消費者(ユーザー)とのコミュニケーション活動
- WEBを使ったユーザーの行動・自社のデータ収集と分析
- WEBを使った自社商品およびサービスの販売
WEBマーケティングについて、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『WEBマーケティング会社の選び方』
WEBマーケティング戦略とはWEBを使った宣伝行為であるわけですが、
なぜWEBマーケティング戦略において「ホームページ」が重要とされるのかを正しく理解しましょう。
WEBマーケティングにはさまざまな種類があります。
例えばTikTokやInstagram、TwitterなどのSNSは最も新しいWEBマーケティングと言えます。こうしたものを駆使してPRするだけでは、なぜダメなのでしょうか?
そこで大切になってくるのが購買プロセスの理解です。
TikTokやInstagramで認知獲得ができても、それだけでは商品は売れませんし、問い合わせは増えません。なぜならば認知獲得した後に、事業の目的であるコンバージョンにつなげることがWEBマーケティングの最終的な目標だからです。
このコンバージョンはビジネスモデルによって全く異なります。
例えば、
- ECサイトからの購入
- ホームページからのお問い合わせメール
- ホームページからのご予約電話
- ホームページからの採用問い合わせ
- コンテンツメディアからの資料ダウンロード
など、企業によって何をコンバージョンにするかは多岐にわたります。
そしてこのコンバージョン動線を持つサイトこそがホームページになるわけです。
もちろん例外として、自社ホームページを持たない企業も当然あります。
飲食店は、ホームページを持たずに大手のポータルサイト掲載のみで
PRをする場合もありますし、美容室や理容室、エステサロンにも独自ホームページではなく大手のポータルサイトで代替する場合もあります。
それらも基本的にはコンバージョン動線を持っていることに変わりはないのです。
つまりWEBマーケティング戦略におけるホームページの役割とは
ユーザーを自社の商品サービスをコンバージョンさせる場所であると表現することができるのです。
だからこそ、ホームページが非常に重要であり、どれだけSNSが流行している現在であっても、その重要度は今も昔も変わらないのです。
以下の図は、WEBマーケティング戦略においてのアクセスフローを図にしたものです。
SEO対策・Google広告・Instagramなどの手法によりアクセスを獲得し、それがホームページに集まることでコンバージョンを作り出されていることが理解できると思います。
つまり、ホームページは事業において最も重要なコンバージョンを生み出す役割であると同時に、さまざまなWEBマーケティングによって生み出された認知アクセスを自社の商品サービスをより深く知ってもらい、ファンになってもらうためのコミュニケーションツールでもあるといえるでしょう。
だからこそ、事業者はホームページをしっかりと構築していかなければならないのです。
ホームページの役割は、主にはコンバージョンを獲得するための場であると言いましたが、事業によってホームページの役割は1つではありません。
例えば
- 株主への情報公開
- 既存ユーザーへの告知
- 最新情報のお知らせ
- プレスリリース
- 既存ユーザーへのサービス拡充
- クレーム窓口
- お客様相談窓口
などの役割も兼ね備えている場合もあります。
会社としての窓口的な要素を兼ね備えている場合も多く、一概にコンバージョンのみをとることだけではないため、注意が必要です。
当然、役割の重みづけを正しくしなければ最適なホームページにはなりませんから、何の目的でホームページを制作するのかを明確にしましょう。
インターネットは、もはや私たちの生活になくてはならないものになっています。
そのインターネット上で情報を掲載する媒体がホームページになるわけですが、総務省が発表しているデータによると
普段インターネットサービスを利用している目的を調査したところ
以下の結果となりました。
つまり、インターネットは単なる情報の閲覧や商品サービスの購入のみならず様々な目的で利用されており、私たち事業者は、そのユーザーの目的を達成するために最適な受け皿、つまりはホームページ・WEBサイトを提供することが求められているとも言えるでしょう。
ホームページは、ただ作ればいいといいものではない、事業にとって非常に重要な役割を担う媒体であることは理解いただけたと思います。
ここからは、どのようにホームページを作ればいいのか?
についてお伝えしていきます。
ホームページには明確な役割があると述べたわけですが、その明確な役割を最適に果たすために重要なこと、それは「できる限り」目的別に分けて準備すると言うことです。
できる限りと書いたのは、もちろん事業における予算や制限などがあり必ずしも自由にホームページ制作をすることができるわけでは無いからです。
例えば、
コーポレートサイト/ECサイト/商品LP(ランディングページの略)/求人サイト/既存顧客向けサイト/仕入れ先サイトなどがあるとして、全てを同じサイト構造の中に入れて同一デザインで構築するには当然無理がありますし、ユーザービリティの観点からしても最適とは言い難いでしょう。
その場合、ユーザーにとって利用しやすいように分けてホームページを構築することが望ましいと言えます。一般的にはターゲットユーザー像ごとにドメインそのものを分けることも多いです。
このようにホームページは必ずしも1つである必要はありませんし、顧客満足度を高めるという観点からホームページを見直してみるのも良いかもしれませんね。
ホームページ制作にとって目的を正しく理解することの重要性については解説しました。
では、その目的を達成するために大切になってくるのが、ユーザーに対する理解です。
例えば、
女性向けの化粧品を扱う企業の場合、お客様は20代前半から60代の女性だと想定します。
では企業はどのターゲットに向けてのホームページを作れば良いのでしょうか?
20歳の女性もいれば、65歳の女性もいるかもしれません。
そうした全てのユーザーに満足してくれるホームページが作れるとは到底思えません。
マーケティングにはターゲット設定が重要とよく言われますが、「20代から60代の女性」ではターゲティングが出来ているとは言えません。
そうなるとホームページ制作の目的が曖昧になってしまい、本来望むべく方向とは異なる結果になるケースが多いのです。
そうならないために、ホームページの目的に基づいたユーザーターゲティングが重要になります。そのアプローチ方法として「ペルソナ設計」が挙げられます。
ペルソナとは「企業(あるいは商品・サービス)にとって最も理想的かつ重要なユーザーモデル」のことを指します。
マーケティングにおけるターゲットを「40代のビジネスパーソン」「30代の主婦」といった“層”よりも個に絞って進めていくのが、ペルソナ手法です。
具体的には、新商品のターゲットとなる1人の「架空の人物」を設定し、その人物のプロフィールを設定していくことで、より詳細なマーケティングを行うことができます。
ペルソナ設計においては、以下の5つのポイントを設定(調査)します。
- 基本情報・人間関係
- 学歴・職業
- 生活様式・趣味
- 関心・悩み
- インターネット利用状況
年齢、性別、家族構成、居住エリア、友人、恋人 など
学校名・学部学科名、業種・業態、役職、業務内容・社内での役割、通学・通勤時間 など
1日の生活パターン、通学・通勤時間、好きな食べ物・飲み物、服の趣味、休日はどう過ごすのか、など
○○に対してどう考えるか、どんなことに興味を持っているか、どんなことに困っているのか(何が欲しいか)、など
インターネットの利用時間・利用目的・利用デバイス・利用ソフト など
上記5つのポイントを設定していくと、ざっくりとしたターゲット層が、より明確に詳細なターゲットに絞り込まれていきます。
このペルソナ設定に基づき、ホームページを制作していくことになるのです。
ホームページ制作には多くの工程があるので主な流れをご紹介します。
1. トップページデザイン作成(ラフ案・ワイヤーフレーム)
2. トップページデザイン作成(詳細デザイン)
3. ページ原稿制作(テキスト情報・画像情報)
4. 下層ページデザイン作成
5. デザイン確認
6. コーディング作業
7. 動作確認
8. 納品完了
ざっと大まかな流れだけでも多くの工程があるのが分かると思います。
ページ数が多ければ、その分工数も増えていくことになります。
ホームページが必要となる納期や期限がある場合は、しっかりとスケジュール管理も踏まえて計画することが重要になります。
ホームページ制作は、今時中学生でも作ることができます。
では中学生レベルのホームページで良いかといえば当然ながらダメなわけです。その理由は、魅力的でユーザビリティが高く、かつブランド価値を引き上げてくれるホームページでなければならないわけです。
さらにSEO対策などのWEBマーケティング視点での構築も重要だと言えるでしょう。
そのためにはホームページ制作会社を選ぶことも非常に重要な意思決定となります。
ただ営業してきたホームページ制作会社に闇雲に依頼しては危険です。
正しい知識を持って、業者選びをするようにしてください。
- 電話営業してくる業者・メール営業してくる業者を信用しない
- 必ず相見積もりをして比較検討すること
- 制作実績をチェックして、どのレベルのホームページを作るのかを確認
- どのデザイナーが担当するのかを事前に知っておく
- 制作スケジュールを把握しておく
- 保守管理費用(月額)を確認
- 即断即決をしない
- 自社の目的やレベルにあった制作会社なのかを確認
などがホームページ制作会社を選ぶ上で非常に重要なチェック項目ですので確認して業者選びをしてください。
ホームページ制作は、当たり前のように多くの企業で行われています。
しかしながら、多くの企業で失敗したことで作り直しをするといったトラブルも発生しています。その理由は、目的が曖昧であること、そして知識不足・検討不足によるものがほとんどです。
このWEBマーケティング戦略の根幹であるホームページ制作を成功に導くためには、
しっかりとした備えをすることが大切だと言えますし、正しい知識に基づいた意思決定をしてもらうことが大切だと思い、この記事を執筆いたしました。
皆様のホームページ制作が、事業の成長と発展の起点となれば幸いです。