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経営戦略に必要な5つのステップ

経営者はどのようにして戦略を立てるのか

企業経営においては戦略が重要である」と、多くのビジネス本に書かれています。
そして「どんな戦略を立てるべきか」について書かれた本も多数出版され、インターネット上にも同様の記事が多く見受けられます。

「戦略」が企業経営の成功のカギを握っていることは間違いないですし、「成功した戦略」の実例は、ネット社会・情報化社会と呼ばれる現代では、いつでも手に入ります。
にも関わらず、多くの経営者の皆様が、経営戦略に関する悩みを抱え続けているのは、なぜでしょうか?
当社では、経営者の皆様からよく次のようなご意見を頂戴します。

「戦略が大事なのは分かるけど、どうやって戦略を立てればいいのか分からない……」

ここ数年、様々なメディアが「マーケティング」について特集し、日本でも大企業だけでなく中小企業・個人事業主にも「調査・分析」の重要性は広まってきたように思います。
ただ、まだまだ“やみくもに”調査・分析を行い、かつその結果を生かすことができていない企業が多いのも事実です。

前述のとおり、多くの経営本は戦略の内容や、成功した戦略例ばかりを取り上げており、その基本となる「戦略の立て方」について書かれているメディアは、ほとんどありません
そこで今回は、企業経営を成功させるための「戦略の立て方」をご紹介します。

ステップ

成功する戦略を立てる5つのステップ

戦略ステップ① 目標を立てる
戦略ステップ② 課題を挙げる
戦略ステップ③ 解決策を考える
戦略ステップ④ リスクを管理する
戦略ステップ⑤ 戦略を共有する

この5つのステップによって、しっかりとした戦略は出来上がります。
それでは、戦略を立てるまでの各ステップの重要ポイントを説明しましょう。

戦略ステップ① 目標を立てる

当社へご相談にいらっしゃった経営者の方に、私はよく次の質問を投げかけます。

「御社の目標は何ですか?」

すると、次のような答えが返ってきます。

「会社の業績を上げたい」

分かります。経営に悩み、なんとか業績を上げたいからコンサルティング会社へいらっしゃっているのですよね。そこでさらに、

「どれぐらい業績を上げたいのですか?」

と聞くと、返答に困る方が非常に多いです。
確かに、その目標がご自身のなかでハッキリとしていたら、企業経営に苦しんではいないかもしれません。
かといって、いきなり「日本一の企業にしたい」と言われても、漠然としすぎていますよね。ほとんどの場合、「では“日本一”って何ですか?」と再び質問されると思います。

では、どのような目標を立てればよいのでしょうか。
まずは決して長すぎず、でも短すぎない「期間」と、現状とそれほど乖離していない「金額」を設定してみましょう。
たとえば現状で年商1000万円の会社様が、「10年後には年商10億円に到達したい」という目標を立てること自体は間違いではないものの、期間としても金額としても遠すぎます。これではまだ、漠然とした目標に過ぎません。

最初は3~5年ぐらいの期間で目標を設定しましょう。その期間で、どれだけの売上を達成することができるのか。
金額的な目標設定には、自社や市場の調査・分析による結果が生きてきます。
現在の年商、営業利益、経常利益、人員(または店舗数など)、市場規模、財務状況……などから、金額的な目標を算出してください。
でも、それだけでは終わりません。
ここで算出した金額の1.2倍を目標として掲げてください。

自社の現状を調査・分析すると、経営者であればどうしても悪い部分ばかり見えてきます。
さらに目標の金額を考えるうち、「この金額は無理かな……」と不安になり、低い目標設定になりがちです。
現実と乖離してしまうほど高い目標を設定しては意味がありませんが、低すぎる目標を設定しても、10年後の“夢”に近づくことは到底難しいでしょう。

戦略ステップ① 目標を立てる
⇒マーケティングを生かして3~5年間の目標金額を挙げ、さらに1.2倍の金額を目指す

戦略ステップ② 課題を挙げる

目標を立てた後は、次に自社の「課題」を挙げましょう。
と言うと、「最初に課題を挙げ、その課題をクリアすることが目標ではないの?」と思う方も多くいます。
それも決して間違いではありません。ただ、最初に課題を挙げてしまうと、次の目標設定が「課題をクリアすること“だけ”」になりがちです。
また、ここで挙げる課題とは、先に立てた目標をクリアするためのものとは異なります。まずは一度「目標」を頭から切り離した状態で、自社の「課題」について考えてみてください。

この時にも、自社の調査・分析の結果が生かされます。ステップ02
「戦略ステップ① 目標を立てる」で書いた、「自社の現状を調査・分析して見えてきた悪い部分」は、目標ではなく「課題」に生かすべきものなのです。

目標を達成する方法を考えてみても、すぐには思い浮かぶものではありません。一方、せっかく悪い部分が見えても「立てた目標とは関係ない」と目を向けないようになってしまうのが、人間というもの。
まずは自社の足下を見つめ直し、悪い部分を改善していく。その過程で、目標を達成するための方法も見えてくるでしょう。
課題はできるだけ細かく挙げてください。具体的ではなく大まかな課題は「課題」とはいえません。

戦略ステップ② 課題を挙げる
⇒①で立てた目標は頭から切り離し、調査・分析の結果をもとに自社の課題を挙げていく

戦略ステップ③ 解決策を考える

課題を挙げることができたら、次はその課題を解決する方法を考えます。
しかし、人間とは「悪いところばかりが見えてくる」生き物である以上、改めて全ての課題を眺めると、

「こんなにたくさんの課題を解決できるのかな……」

なんて不安に思うかもしれないですね。でも課題とは自らを追い込むためのものではなく、自社の経営を改善させるために必要なもの
課題を解決するためにまずやるべきなのは、「解決するべき課題の優先順位をつける」ことです。

もし20~30個もの課題が見つかっても、いきなり全てを解決することはできません。
一度に解決しようとしても、意識がいろんな方向に飛びすぎて、結局はひとつも課題を解決できていない……という状態にも陥ります。
そんな状態にならないためにも、まずは最重要課題から解決していくべきです。

では何を基準に優先順位をつければいいのか? 会社にとって最も重要な課題とは何なのか?
それは「今、一番困っていること」「最も業績(あるいは業務)の改善につながるもの」です。

ステップ03この基準に従って、20~30個挙がった課題の中から、最重要課題を3つほど選び出しましょう。そして、この3つの課題をクリアできれば、また新しく3つの課題を選び解決することを繰り返します。

ステップ②では「課題はできるだけ細かく挙げていきましょう」と書きましたが、課題が細かく具体的であるほど、解決方法も明確に見えてくるでしょう。

そんな課題を一つひとつ潰していくことで、経営改善への道が開けるのです。

戦略ステップ③ 解決策を考える
⇒②で挙げた課題に優先順位をつけ、最優先事項から解決することを繰り返していく

戦略ステップ④ リスクを管理する

最重要課題の解決方法を考えても、それをすぐに実行するというわけではありません。
実行に至るまでには、まだ2つのステップを踏まなければいけません。
その2つのステップのうちの一つが、「リスクの管理」です。

ここで言う「リスク」とは、何に対するリスクなのか。それは、課題の解決方法に対するリスクです。
何につけてもメリット・デメリットが存在するのは当然。課題を解決しようと新しいことを始めれば、当然デメリットもあります。それは会社(もしくは経営者)にとってリスクでもあります。
このリスクと、リスクを無くす、もしくは軽減することも考えない状態で課題解決の施策を打っても、新たな課題を生み続けるだけでしょう。
しかも一つの課題の解決方法は、必ずしも一つだけとは限りません。多くは複数の解決方法を順番に試していくこととなります。すると、同じの数だけリスクも存在するわけです。

一つの課題が新しい課題を生み、さらなる課題へとつながっていく……
そんな負の連鎖が生じた企業の将来に、希望はありません。

ステップ04

ただ、課題とリスクの違いは、課題は解決方法を考えるのに対し、リスクは「対処方法」を用意しておく、という点でしょう。
リスクはあくまで想定されるものであり、もしそのリスクが発生した場合にどう対処すればいいのかを考えておく。それがリスク管理(リスク・マネージメント)です。
このように目標→課題→解決方法→リスク管理という各々の要素を組み合わせることで、「戦略」は出来上がっていきます。

戦略ステップ④ リスクを管理する
⇒課題の解決方法にリスクはつきもの。リスクが発生した時の対処方法も併せて考える

戦略ステップ⑤ 戦略を共有する

さて、①~④のステップを経て、経営を改善するための戦略が固まってきたところで、最後のステップに移りましょう。
それは「戦略の共有」です。
会社の業績改善は、経営者一人で行うものではありません。トップが考えた戦略を、会社全体で実行しなければ、必ず人員的な問題が発生してしまうでしょう。
それはステップ④にも関わる話で、解決方法とそれに伴うリスクには、必ず人員的な問題がつきまといます。

戦略を実行するためには、その前に経営者が策定した戦略を関係スタッフで共有し、業績改善への意識を高め、統一してください
当然のことながら、単に目標・課題・今後の戦略を伝えるだけでは、情報の共有はできても、意識の共有は難しいもの。
ここで必要なのは、社長と社員のコミュニケーションであり、社長としてのプレゼンテーション能力です。

ステップ05

そのプレゼンテーションのためにも、上記のようなステップを順番に踏んでいくことが大切であるとご理解いただくために、ひとつの具体例をご紹介しましょう。

<戦略ステップの具体例>

会社情報:業種…建設業、業態…工務店、規模…年商5000万円・従業員10名

ステップ①目標を立てる(3年計画)

年商5億円到達

ステップ②課題を挙げる(目下の最重要課題)

課題A:離職率が高く、特に営業の人材が育たない
課題B:ホームページを作ったものの、WEB集客に伸び悩んでいる
課題C:資金調達が十分ではない

ステップ③:解決策を考える

課題Aの解決策:人材育成・社員教育システムを構築する
課題Bの解決策:WEB集客プロジェクトを立ち上げる
課題Cの解決策:金融機関からの融資、国の助成金を活用する

ステップ④:リスクを管理する

課題A解決策のリスク:人材育成・社員教育システムの構築には時間がかかる
→他社とパートナーシップを結び、効率化を図る

課題B解決策のリスク:WEB担当者を雇用できない
→自身がプロジェクト担当者となり、他の業務を社員に引き継いでもらう

課題C解決策のリスク:資金調達に時間を割くと営業に手が回らない
→外部業者に発注する

ステップ⑤:戦略を共有する

→上記の流れをもとに資料を作成し、社内で共有する

いかがでしょうか?
こうしてしっかりと手順を踏み、派生する課題やリスク、その解決方法をつないでいくことで、目標達成までの流れが出来上がるのです。
もし3年という期間中に、目標達成への不安を感じたな、もう一度各ステップで掲げた内容に立ち返りましょう

人材は足りていますか? WEBマーケティングの分析方法は間違っていませんか? 経営に必要な資金を集めるための施策は十分ですか?

「成功する戦略」を立てるための5つのステップ、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

戦略ステップ⑤ 戦略を共有する
⇒ステップ①~④を徹底することで、社員と今後の戦略を共有し、経営改善が可能になる

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