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ユーザーエクスペリエンスとは

商品やサービスの価値を高めるために、「ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識することが大切」と聞いたことはないでしょうか?
モノが市場に溢れている現代ビジネスにおいて、独自性を取り入れて商品やサービスの価値を高めることは事業の先行きを大きく左右します。
また、企業のWebサイト運営においてもユーザーエクスペリエンスを意識しているか否かが集客率に影響するのです。
今回は、今後あらゆるビジネスで欠かせないユーザーエクスペリエンスについて解説します。

ユーザーエクスペリエンスの意味

ユーザーエクスピリエンスの意味
ユーザーとは商品やサービスを使う消費者、あるいは顧客企業を、Webサイトなら読者を指します。
エクスペリエンスは英語で「体験」を意味し、ユーザーエクスペリエンスとは商品やサービス、Webサイトに掲載されているコンテンツなどを通じてユーザーが得た体験を指します。
以下の定義は、2001年~2010年まで活動したユーザーエクスペリエンスに関する団体であるUXnetが提唱したものです。

We defined User Experience (abbreviated: UX) as the quality of experience a person has when interacting with a specific design.

和訳:「私たちはユーザーエクスペリエンス(略称UX)を、人が特定のデザインに触れた時の体験の品質と定義しています。」

出典:User Experience Network
上記の定義に続く文章では、コップにも玩具にも、Webサイトにも、さらには美術館から空港に至るまであらゆるところに、ユーザーエクスペリエンスが存在していると説明しています。

ユーザーインターフェースとの違い

同じような言葉に「ユーザーインターフェース(UI)」があります。
インターフェースは英語で「接点」を意味します。
つまりユーザーインターフェースとは、商品やサービスとユーザーの接点です。
例えばWebサービスなら操作画面がユーザーインターフェースにあたります。
そしてユーザーインターフェースは、ユーザーエクスエペリエンスに内包されている概念です。
見た目や操作性を優れたものにすることで、ユーザーが体験する価値が高まり、商品やサービスの価値も高まります。
ユーザーエクスペリエンスとユーザーインターフェースのイメージ
UIUX

ユーザーエクスペリエンスはなぜ重要なのか

ユーザーは常に「より質の高い体験」を求めています。
インターネットが普及して情報が自由に行き来する時代に突入すると同時に、多くの市場で類似した商品やサービスが生まれるようになりました。
それに伴い、従来のように「ただ良い商品やサービスを作る」だけでは通用しないビジネス環境に変容したのです。
今の時代のビジネスでは、「商品やサービスを提供することでどんな体験に繋がるか」に着目し、ユーザーの視点に立って「体験をデザインする」という考え方が必要です。

ユーザーエクスペリエンスの事例

ユーザーエクスペリエンスの事例
ユーザーエクスペリエンスの事例としてよく挙げられるのがスターバックスコーヒーです。
コーヒーや軽食を提供するだけの場所だったコーヒーショップを、日常に少しリッチな時間を提供する場所へと変革し、ユーザーエクスペリエンスの成功事例として語られています。
それよりも身近なところにあるユーザーエクスペリエンスがYouTubeです。
かつて映像というコンテンツは、TVや映画館で視聴するだけのものでした。
YouTubeの登場により、ユーザーはいつでもどこでも、あらゆる映像を視聴できるようになります。
映像が生み出す体験の質を大きく変えて、少しずつ巨大な動画配信サービスへと進化していきます。
今ではTV番組や映画を視聴するような感覚でYouTubeを利用でき、YouTuberと呼ばれる動画配信者達の活動をサポートすることで、莫大な広告収益を生み出すようになりました。
今では映画もレンタルできます。
YouTubeがここまで大きく成長した理由の一つが、「映像を通じて質の高い体験を提供することを追及したから」と言えるでしょう。

ユーザーエクスペリエンスを向上するポイント

ユーザーエクスペリエンスと聞くと難しいものに聞こえがちですが、体験の質を向上するためにやるべきことは非常にシンプルです。
以下の3つのポイントを意識するようにしましょう。

ターゲットを明確にする

その商品やサービスは誰のためにあるのか?
ビジネスの基本であるターゲットの明確化は、ユーザーエクスペリエンスをデザインする上でとても重要です。
具体的には、「30代前半男性」のように大まかにターゲットを設定するのではなく、より詳しく絞り込まれたターゲットを想定します。
マーケティング界隈ではこれを「ペルソナ」と呼びます。
例えば、次のようなターゲット設定です。

年齢:33歳
性別:男性
結婚:未婚
身長:173cm
体重:63Kg
仕事:中堅商社
役職:係長
性格:明るく活発だが、必要以上の人付き合いは好まない
趣味:家族との時間、フィットネスなどの運動全般
休日:家族と過ごすのがほとんど
最近の関心事:ビットコインなどの仮想通貨への投資

ペルソナを設定すると、ターゲットの心情をより深く理解することへ繋がり、結果として商品やサービスを通じた体験の質の向上に寄与します。
また、ユーザーに対して提供できる体験をデザインすること自体にも役立ちます。

ユーザーの生活に入り込む

これは要するに、「ユーザーの生活に入り込むような感覚になるほど徹底したユーザー視点により、体験をデザインする」ということです。
ペルソナを設定しただけではまだ不十分です。
自分が実際にその人になったような考え方で、「商品やサービスなどを通じて得る体験とは何か?」「本来のニーズとは何か?」を考えていきます。
時にはユーザーにアンケート調査を実施して、リアルな声を拾い上げることも効果的です。

類似の商品やサービスを分析する

「同業他社の商品やサービスがユーザーに対してどんな体験を提供しているか」についての分析も行いましょう。
特に、自社よりもシェアや顧客満足度が高い会社は参考になるはずです。
しかし注意しなければいけないのが、「単純なコピーではユーザー離れが起きる」ということです。
自社の商品やサービスを気に入ってくれているユーザーは、市場シェアの高い商品やサービスではなく自社が提供する価値に惹かれているからです。
それが価格なのか品質なのかは調査して明らかにする必要がありますが、他社の商品やサービスの強みを真似するだけだと、顧客を失うリスクもあります。
従って競合他社の商品やサービスを分析するだけでなく、自社の商品やサービスの分析も合わせて行う必要があります。

ユーザーエクスペリエンスをビジネスに取り入れよう

「とにかく良い商品、良いサービスを作る」といった志向のままでは、これからのビジネスで市場の敗者になってしまう可能性があります。
ユーザーは各社の商品やサービスに違いを見いだせなくなっており、より良質な体験を求めているからです。
自社商品やサービス、Webサイトなどの独自性を再発見して顧客体験に繋げることの重要性は、日に日に高まっています。
競合他社との差別化を図り、顧客との関係性をより強固のものにするためにも、ユーザーエクスペリエンスという考え方をビジネスに取り入れてみましょう。
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