メールマーケティングとは?手法やおすすめツールをご紹介
2021/09/05(日)
商品やサービスの魅力を最大限に引き出し、他社との差別化を図るための手段として「ブランディング」が注目されています。
しかし、「ブランドを強化したい」「イメージ戦略を見直したい」と思っても、どのように考えれば良いのか分からないという経営者や担当者も多いのではないでしょうか。
そんなときに力を発揮するのが、ブランディングの専門知識と経験をもった「ブランディングコンサルティング」です。戦略設計から実行までをサポートし、ブランドの価値を高めることで、売上や集客、人材採用にも好影響をもたらします。
この記事では、ブランディングコンサルティングの概要から、種類や費用相場、依頼するメリット、注意点、選び方までを詳しく解説します。
自社のブランディングを強化したいとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
ブランディングコンサルティングとは、企業のブランド価値を明確にし、戦略的に高めていくための専門的な支援を行うサービスです。
たとえば、企業理念に基づいたロゴやキャッチコピーの開発、ターゲット市場に向けた広報・PR戦略の立案など、ブランドの構築・再構築を多角的に支援します。
ブランディングコンサルティングは、単なるデザインや広告制作とは異なり、調査・分析・戦略設計を含む長期的な取り組みとなることが多いです。
近年では、消費者からの「共感」や「信頼」を重視するブランディングのニーズが高まっていることから、より深く本質的なコンサルティングが求められています。
「ブランディング」と「コンサルティング」は似たような文脈で使われることが多いですが、言葉の意味が異なります。
ブランディングとは、商品・サービスが持つ独自の価値や世界観を明確にし、顧客や社会との接点で一貫性あるコミュニケーションを図る活動全体を指します。ロゴ、ネーミング、広告表現、Webサイト、SNS発信なども含めて、ブランドイメージを構築するための実践的な取り組みです。
一方で、コンサルティングは問題解決や戦略立案のための「思考パートナー」としての役割を担うことを意味します。ブランディングにおけるコンサルティングは、ブランドの現状を分析し、どのように価値を高めるかを設計・提案する立場にあります。
ひとくくりにブランディングと言っても、その対象や目的によって、アプローチ方法、およびコンサルティングの詳細は大きく異なります。
ここでは、近年多い3種類のブランディングについて、それぞれの特徴を整理してみましょう。
企業ブランディングとは、企業全体のイメージや信頼性を高め、顧客や社会との良好な関係を築くための戦略的な取り組みです。
たとえば、経営理念やミッション、ビジョンを可視化したり、ロゴやコーポレートカラー、ブランドステートメントを整備したりすることで、企業の「らしさ」を内外に発信していきます。
また、採用活動やIR、BtoB取引など、商品そのものに関わらない場面でも企業ブランディングの成果は発揮されます。
商品ブランディングは、特定の商品やサービスに対して独自の価値や魅力を付加し、顧客からの選ばれる理由をつくる活動です。
パッケージデザイン、ネーミング、広告コピー、販促戦略など、消費者との接点ごとに統一されたブランド体験を提供することが重要です。
単なる機能や価格ではなく、ブランド自体に「意味」を持たせるのが商品ブランディングの本質だといえます。
個人ブランディング(パーソナルブランディング)とは、フリーランスや経営者、クリエイターなどが自分自身をブランド化し、信頼性や影響力を高めていくための戦略です。
SNSやブログ、ポートフォリオサイトなどを通じて、自らのスキルや価値観、実績を発信し、ファンやクライアントとの関係を築いていきます。
近年では、インフルエンサーやYoutuberなど、個人の影響力がビジネスに直結するケースも増えており、自己ブランディングの重要性はますます高まっています。
ブランディングコンサルティングを依頼する際、どのような企業に相談するかは非常に重要なポイントです。
依頼先の規模や特徴によって、提供されるサービス内容やアプローチが異なるため、自社の目的や予算に合ったコンサルティング会社を選ぶ必要があります。
ここでは、主に「大手」「外資系」「中小」の3タイプのブランディングコンサルティング会社について、違いを確認していきましょう。
大手のブランディングコンサルティング会社は、広告代理店などの一部門として運営されていることが多く、豊富な実績と体制面での安心感が大きな特徴です。
企業規模が大きいため、社内にマーケティング、デザイン、リサーチなど各分野の専門チームを持ち、ワンストップで対応できる体制が整っています。
ただし、プロジェクトの規模が小さい場合や柔軟な対応を希望するケースでは、費用対効果が見合っていないと感じられる可能性があります。
外資系のブランディングコンサルティング会社は、世界的なブランド戦略やデザイン手法を導入している点が特長です。
グローバル展開を視野に入れた企業や、国内外のマーケットで一貫したブランドを確立したい企業にとっては、非常に心強いパートナーとなるでしょう。
一方で、料金体系がやや高いことが多く、プロジェクトの進行が英語ベースであることから、依頼する側にも一定のリテラシーが求められます。
中小規模のブランディングコンサルティング会社は、クライアントに寄り添った柔軟な対応と、きめ細やかなサポートが魅力です。
案件の規模にかかわらず、丁寧に向き合ってくれることが多く、経営者や担当者との距離が近いことから、意思疎通がスムーズに進む傾向があります。
特に、限られた予算で成果を最大化したい中小企業、ベンチャー企業には、中小のブランディングコンサルティング会社が適しているといえます。
ブランディングコンサルティングの費用は、内容や規模によって幅があり、おおよそ100万円~1,000万円以上が目安です。
たとえば、現状分析やキャッチコピーの提案といった小規模な支援であれば、100万円以内に収まるケースもあります。一方、市場調査や競合分析、ブランド戦略の構築などを含む中規模のコンサルティングでは、100万~700万円前後が相場となります。
さらに、広告・PR・プロモーションなどを一括で依頼する大規模なプロジェクトでは、1,000万円以上かかることもあります。
ブランディングコンサルティングの費用は、依頼先の会社規模や支援内容によっても変動するため、内容とコストのバランスを比較することが重要です。
ここでは、ブランディングコンサルティングを依頼することで得られる主な3つのメリットについて、詳細を確認していきましょう。
ブランディングコンサルティングを活用する最大のメリットは、専門家の客観的な視点から自社の価値を再発見できることです。
第三者の視点だからこそ見えてくる強みや独自性を明確にし、それを社内外にどう伝えるべきかを論理的に整理してもらえます。
ブランドイメージに一貫性が生まれ、商品やサービスの魅力が伝わりやすくなることで、顧客からの信頼度が高まり、採用活動や営業活動にも好影響をもたらします。
ロゴやキャッチコピー、広告、SNS発信などを別々に制作・運用していると、発信内容にばらつきが生じ、ブランドイメージが不明確になることがあります。
その点、ブランディングコンサルティングを導入すれば、ブランドの核となるコンセプトを軸に、各種施策を統一した方針で展開できるようになります。
すべての接点で一貫したメッセージを届けられれば、顧客に安心感と信頼を与え、ブランドとしての認知や共感も高まりやすくなります。
ブランディングは自社内で進めることも可能ですが、調査や戦略設計、制作物の管理など多くの工程が発生し、相応の人手と時間が求められます。
特に専門知識のない担当者が主導する場合、方向性のブレや手戻りが発生しやすく、負担も大きくなりがちです。
その点、外部にブランディングコンサルティングを依頼することで、社員のリソースを本来注力すべきコア業務に集中させながら、戦略的なブランド構築を進められるようになります。
ブランディングコンサルティングは、専門的な支援を受けながら自社のブランドを強化できる手段ですが、依頼する際にはいくつか注意すべきポイントがあります。
ここでは、特に注意したい2つのポイントについて、詳しく確認していきましょう。
ブランディングコンサルティングを効果的に進めるためには、ブランディングの目的やゴールを、社内で共有したうえで明確にしておくことが重要です。
たとえば、「企業のイメージを刷新したい」「採用を強化したい」「新規事業のブランド戦略を立てたい」など、目的が異なればアプローチも変わってきます。
この部分が曖昧なまま進めてしまうと、施策が場当たり的になりやすく、結果的に「思ったような成果が出なかった」という事態にもつながりかねません。
ブランディングコンサルティングは、外部の専門家に任せればすべてが自動的に進むというものではありません。コンサルタントはあくまで「伴走者」であり、最終的な意思決定や行動は依頼企業側に委ねられます。
そのため、自社の思いやビジョン、現場のリアルな声などをしっかり伝え、ブランディングコンサルティングのプロセスに積極的に関与する姿勢が欠かせません。
特に中長期的なブランド戦略では、社内の協力体制が欠かせないため、「依頼すればすべてやってくれるだろう」というスタンスにならないように注意しましょう。
ブランディングコンサルティングの成果は、依頼する会社によって大きく左右されるため、信頼できるパートナーを見極めることが重要です。
ここでは、ブランディングコンサルティング会社選びで注意すべき5つのポイントをご紹介します。
信頼できるブランディングコンサルティング会社は、最初のヒアリングに力を入れ、自社のビジョンや悩みに真摯に耳を傾けてくれます。
表面的な課題だけでなく、事業背景や組織体制まで深く理解しようとする姿勢があるかは、非常に重要な判断基準になります。
そのうえで提示される提案が、抽象的な理想論ではなく、実行可能性と成果の見込みがある現実的な内容かどうかもチェックしましょう。
過去にどのようなブランディングコンサルティングを行ってきたのかは、信頼性の証となります。
実績が豊富なブランディングコンサルティング会社は、業界ごとの事情や顧客ニーズに応じた対応力を備えており、応用の効くノウハウも蓄積しています。
特に、自社と近い業界やビジネスモデルの支援事例があるかどうかを確認することで、イメージが明確になり、期待通りの成果を得やすくなります。
ブランディングコンサルティング会社によって、得意分野は異なります。たとえば、調査や戦略設計に特化している会社もあれば、ロゴ制作やコピーライティングなどのアウトプット制作まで一貫して対応できる会社もあります。
そのため、自社が求める支援が「どの工程にあるのか」を整理し、その工程にしっかり対応できる会社かどうかを見極めることが大切です。
ブランディングコンサルティングは、数か月から年単位に及ぶ長期プロジェクトになることも多く、担当者との相性は成果を左右する重要な要素です。
そのため、日々のやり取りがスムーズかどうか、こちらの意図を的確にくみ取り、迅速かつ柔軟に対応してくれるかを確認しましょう。
信頼関係が築ける担当者であれば、戦略設計や意思決定の場面でも安心して任せられ、プロジェクトの質も高まることでしょう。
ひとくくりにブランディングコンサルティングといっても、費用感やサービスの内容は会社によって大きく異なります。そのため、必ず複数社から見積もりを取り、価格だけでなく提案の内容・工数・サポート体制などを総合的に比較しましょう。
安価なプランの裏に制限が多いケース、反対に価格は高いがサポート体制が万全なケースもあります。費用対効果を見極めるためにも、見積もり時点で「何をしてくれるのか」と「どれだけ関与してくれるのか」を具体的に比較することが大切です。
今回は、ブランディングコンサルティングの概要や費用相場、依頼のメリット、信頼できる会社の選び方などについて、詳しくご紹介しました。
ブランディングコンサルティングを活用することで、自社の強みを客観的に整理し、戦略的にブランド価値を向上させられます。一方で、目的の不明確さや依頼先とのミスマッチがあると、期待した成果が得られない可能性もあるため、慎重な検討が欠かせません。
今回の内容を参考に、自社にとって最適なブランディングの方向性を見極め、信頼できるパートナーとともにブランド戦略を実行していきましょう。