サジェストキーワードとは
2021/07/16(金)
SEO対策に興味がある方やSEO対策を実践している人なら、一度はYMYLという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
SEO対策において記事コンテンツなどを上位表示させるために、Googleから定期的に発表されるアナウンスを確実に理解し実践することが求められます。
最近のSEO対策で非常に重視されているのが「YMYL」なのです。
今回は、このYMYLについて分かりやすく解説いたします。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
YMYLとは「Your Money Your Life」の略です。
YMYLを直訳すると「あなたのお金、あなたの人生」であり、Googleが品質評価を行う上で重要なコンテンツジャンルを意味します。
以下は、品質評価ガイドラインにおけるYMYLの説明文です。
一部のページまたは話題は、人々の将来的な幸福、健康、経済的な安定、もしくは安全性に影響を与える可能性があります。
私たちはそのようなページを「あなたのお金、あなたの人生」ページ、あるいはYMYLページと呼んでいます。出典:『Google品質評価ガイドライン 2.3 Your Money or Your Life (YMYL) Pages』
インターネット上に存在する無数のコンテンツの中には、それを読んだ人のお金や人生に影響を与えるものもあれば、全く影響しないものもあります。
Googleでは前者をYMYLと名付けて、特に重点を置いて厳しく評価しているのです。
では具体的にYMYLとはどのようなジャンルが対象になるのでしょうか。
これについては、前掲の品質評価ガイドラインの同じ項目において、下記7つのジャンルに細分化されています。
国際的なイベント、政治的なニュース、ビジネスや科学、テクノロジーに関するページです。
世界的にフェイクニュースが問題になっている昨今の状況を踏まえ、YMYLに適用されています。
また災害時についての情報ページなども該当します。
ただし、スポーツやエンターテイメントなどはYMYLに該当しない可能性が高いです。
選挙、政府機関、社会福祉および法的な問題について言及しているページです。
また離婚や遺言、裁判に関することなど人生に大きく関係する法律問題に関する情報などもYMYLの対象となります。
投資、税金、退職後の計画、ローン、銀行、などに関する財務的なアドバイスや情報を掲載しているページです。さらに、人々がオンラインで金融商品を購入するページも該当します。
商品やサービスに関する情報を記載しているページです。さらに、人々がオンラインで商品やサービスを購入するECサイトも該当します。
医療、薬、病院、緊急事態への備えなどに関するアドバイスや情報を掲載しているページです。総合病院はもちろん、専門クリニック、整体、整骨院なども該当します。
人種、民族、宗教、年齢、国籍、退役軍人の地位、性的指向、性別または性同一性に関する情報や主張を掲載しているページです。
フィットネスと栄養、住居情報、進学、就職など人々の生活において大きな決定や重要な出来事に関連するページです。
これらのYMYLジャンルは継続的に更新されています。
最新のYMYLジャンルに関しては、たとえば「フィットネスと栄養」などの情報は、人生に与える影響が小さいと考えられていましたが、世界的なフィットネスブームを受けて2019年からYMYLジャンルとして追加されています。
このYMYLジャンルにおいてGoogleが情報の取り扱いを厳格にしている理由としては、その影響力の大きさによります。YMYLに関する情報は、人が人生を安全で安心して暮らす上で重要な情報だから、優先的に対応しているということに過ぎません。
そして、これからは更にさまざまなジャンルの情報品質が高まっていくに違いありません。
当初は「健康と安全」についての情報が最も早く対象となりましたが、最近であれば「ジェンダー」「宗教」「政治」もこの項目として扱われるようになりました。
これからは、更にライフスタイル全般にも対象が拡大されてくると言われています。
YMYLについては、Googleのコアアルゴリズムアップデートと深い関係性にあります。この歴史を正しく知ることはWEBサイト運営者にとっても必須の知識といえます。
これまで長い間、医療や法律などのYMYLに該当するジャンルの検索キーワードについてはコアアルゴリズムアップデートが起こるたびに検索順位が大きく変動することがあったので常に注視されてきたジャンルではあります。
しかし、実際にYMYLとしてGoogleから公式にアナウンスがあったのは2017年12月に発動された「医療や健康に関連する検索結果の改善」が最初になります。
これをきっかけにして2018年8月のGoogleコアアルゴリズムアップデートは、「Medic Update」と海外で呼ばれており、大きな変動がありました。
それ以降は年に2、3回のアップデートは発動されており、その度にYMYLについて注目されてきました。
Googleが外部評価者へ向けた「検索品質評価者向けガイドライン」にYMYLの記述があることから明らかに重視していることは間違いありません。
そのため、このYMYLジャンルのWEBサイト運営者にとっては常に動向をチェックしておくことが求められているのです。
SEO対策においてYMYLと同様に重要だとされるのがE-A-Tです。
「E-A-T」は下記3つの言葉の頭文字を取って作られた言葉です。
E:Expertise(専門性)
A:Authoritativeness(権威性)
T:Trustworthiness(信頼性)
品質評価ガイドラインでは「質の高いページ」の条件について記載されており、その中の第一項目が「E-A-T」です。
具体的にはコンテンツが
などの視点でコンテンツ品質を評価しているということです。
YMYLジャンルにおいては、他のジャンルのコンテンツと比べてもE-A-Tにおけるコンテンツ品質が求められており、それが大きく検索順位に影響を及ぼすことになるため非常に重要とされています。
YMYLページを作成するにあたり、E-A-Tは特に注意すべき評価基準です。
一見すると、E-A-Tに注意したYMYLページは、大学教授レベルの専門家でなければ作成・監修できないように思われます。
しかしながら、そうしなければSEO効果が高まらないわけではありません。
次に、YMYLを考慮しながらSEO対策を行う際に用いる際のポイントを6つご紹介します。
YMYLコンテンツの大前提は、
「このコンテンツは誰が作成したのか?このウェブサイトは誰が運営しているのか?」
これらの情報を明確にすることです。
Googleから、そしてユーザーからの信頼を勝ち取るには、作成者や運用元を明らかにして、「安心してページを読んでもらう」必要があります。
とりわけYMYLページは、匿名者が作成したコンテンツに対して厳しく評価されている可能性があります。
YMYLに限った話ではありませんが、WEBサイトにおけるSEO対策のために欠かせないのがHTTPS化です。
セキュリティの高いSSL通信に対応しているWEBサイトを優先的に評価することは、Googleが明言していることです。
HTTPS化はYMYLのSEO効果が高まるというより、HTTPS化していないとYMYLページのSEO効果が著しく低下するリスクが考えられます。
品質評価ガイドラインにおける「コンテンツ」は、WEbサイトのトップページだけを指しているのではありません。サービスページやコラム記事、事例紹介など全てのWEBページがコンテンツという枠組みの中にあります。
そうした場合、
「ユーザーにとって読み応えのあるページ」、これを充実させることでWEBサイトの信頼性を高められることができます。また、継続的なウェブサイト更新も権威性に影響を与えます。
YMYLページは人生の局面において大きな影響を与える可能性があります。
だからこそGoogleは評価に慎重なのです。当然その情報の正確性も求められます。
従って、コンテンツに盛り込む情報の正確性は十分過ぎるほど確認しましょう。
時には専門家の監修を受けるなどの権威性や信頼性を高める施策も有効です。
YMYLページのE-A-Tを高めるために、時には情報の引用も大切です。
できる限り公的な情報機関から引用することが大切です。
引用する場合は公的機関(政府や大学)、大手調査会社(IDCや矢野経済研究所など)、大手情報メディア(ForbesやFORTUNEなど)の順番に検討するのがベターです。
特にYMYLジャンルにおけるコンテンツはフレッシュネスが求められます。人生に大きく影響を与える情報ですから、古い情報が検索上位に上がって言い訳ありませんよね。
つまりWEBサイトの更新頻度やコンテンツの更新日なども影響を与えます。
コンテンツもアップしたら終わりではなく、しっかりとアップデートしていくことが求められています。
YMYLについて解説しました。しかしながら上記で述べている通り、このYMYLジャンルは年々広がりをみせています。現在、自分のWEBサイトのジャンルがYMYLに該当していなくても近い将来、YMYLに該当する可能性も否定できません。
つまり、YMYLかどうかに限らずユーザーにとって信頼できるコンテンツを作り続けることがWEBサイト運営者には求められているといえるでしょう。
富士ゼロックス(株)、(株)船井総合研究所で経営コンサルティングの経験を積み重ねた後、独立。経営戦略から業務改革・集客マーケティングに至るまでトータルに企業経営を支援。
上場企業から中小企業まで、全国の多くのクライアント企業をかかえ、非常に高い成果の出せる経営コンサルタントとして活躍している。
【経歴】
・明治大学 講師
・ハリウッド美容専門学校 講師
・住宅業界向け経営塾「赤澤塾」主催
・サロン向け集客塾「エステサロン研究会」主催
など講師としても活動中