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アトリビューション分析とは?WEBマーケティングへの活用法

アトリビューション分析とは?WEBマーケティングへの活用法
WEBマーケティングの分析フレームワークは、戦略を組み立てるためのものが広く知られています。今回ご紹介するのはWEBマーケティングの効果を測定するための分析フレームワークである「アトリビューション分析」です。
施策の効果測定はWEBマーケティングの改善サイクル(PDCAサイクル)を回すために大切です。この機会にアトリビューション分析の活用方法を知っておきましょう。
関連記事:PDCAサイクルとは

アトリビューション分析とは?

アトリビューション分析とは?
従来のWEBマーケティングにおける効果測定方法は、コンバージョン(商品・サービスの購入や問い合わせなど)に至る直前の施策だけを評価するものでした。しかし、ユーザーの購買行動は点ではなく線で繋がっており、コンバージョンに至るまでいくつかの通過点があります。
たとえば次のような購買行動でコンバージョンに至ったユーザーがいる場合、コンバージョン直前の施策だけを評価すべきでしょうか。

  1. 展示会イベントで商品の存在を知る
  2. Google検索で同社コンテンツを閲覧する
  3. SNSで商品に関する情報を得る
  4. リスティング広告からWebサイトにアクセスする
  5. 商品に関する問い合わせを行う(コンバージョン)

上記の場合、コンバージョン直前のリスティング広告だけを評価してしまうと、それ以前のSNS、コンテンツ、展示会イベントを評価できません。したがってマーケティング全体を俯瞰した改善サイクルを回すのは不可能です。アトリビューション分析とは、コンバージョン直前の施策だけでなくマーケティング活動全体を評価できます。
従来の効果測定とアトリビューション分析を比較
左側が従来の効果測定、右側がアトリビューション分析による効果測定です。

アトリビューション分析が重要なわけ

従来の効果測定方法ではコンバージョン直前の施策だけを評価するため、予算配分が局所化する可能性があります。これはほかの施策効果を弱め、マーケティング活動そのものを間違った方向に持っていってしまうかもしれません。
リスティング広告経由のコンバージョンが多いのでリスティング広告の予算割合を増やしたが、逆にコンバージョンが減ってしまったという事態は往々にして起きます。
マーケティング施策は点ではなく全体が線で繋がっています。ですから、アトリビューション分析で全体を評価できると正しい予算配分でマーケティング効果を底上げできる可能性が高いのです。1つ1つの施策がコンバージョンに貢献しているため、各施策を評価して適切な予算配分、リソース配分を目指すことがとても重要です。

アトリビューション分析の活用方法

アトリビューション分析の活用方法
マーケティング活動は線で繋がっているといっても、1人1人のユーザーの行動を、オフライン・オンラインの垣根を越えて追跡できるわけではありません。オンラインに限定しても複数の施策を横断した効果検証というのは難しいものです。
アトリビューション分析を簡単に行いたい場合はMA(マーケティングオートメーション)の導入が必須です。MAを使えばIPアドレスでオンライン上の行動を追跡し、マーケティング活動を線で捉えて施策全体の効果測定ができます。MAが導入できない場合は、以下の5つの基本モデルを適宜取り入れて分析をする必要があります。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)とは
アトリビューション分析5つの基本モデル

  • ラストクリックモデル
    従来の測定と同じように、コンバージョン直前の施策・接点に振り切って評価するモデルです。
  • 起点モデル
    ユーザーとの最初の接点に重点を置いたモデルです。初回接触を重視するため、ブランド認知などを目的とした施策で用いられます。
  • 均等分配モデル
    コンバージョンに至るまでの施策を均等に評価します。施策ごとに偏りがなくなり、バランスの取れたWEBマーケティングを実行できます。
  • 減衰モデル
    コンバージョンに近づくほど評価を高めるモデルです。理想とする購買行動があり、段階的に購買意欲を高めたい場合におすすめです。
  • 接点ベースモデル
    最初と最後における接点の評価を高くし、中間プロセスの評価を下げます。「最初と最後が肝心」と考えてWEBマーケティング戦略を考える際に役立ちます。

収集できるデータは可能な限り集めて、マーケティングの目的に応じてアトリビューション分析モデルを選びましょう。それに当てはめて施策全体を評価し、正しい予算とリソースの配分を目指します。

アトリビューション分析が向いている企業

アトリビューション分析はマーケティング活動を俯瞰した効果測定が得意な分析フレームワークなので、以下のような特徴を持った企業におすすめです。

  • BtoB(対企業)ビジネスを展開し、初回接触からコンバージョンに至るまで長い時間がかかる
  • WEBマーケティング活動全体をデザインしており、ユーザーに「こうやって行動してほしい」という明確な動線がある
  • BtoC(対消費者)ビジネスでは住宅や自動車など、高額で検討に時間がかかる商品を提供している

アトリビューション分析は万能なわけではありません。上記に当てはまらない企業では効果が薄く、マーケティングを線ではなくむしろ点で考え、コンバージョン直前の近くに力を注ぐほうが良い場合もあります。
マーケティングの効果測定方法はほかにもあるので、アトリビューション分析に固執することなく柔軟に考える姿勢が大切です。

アトリビューション分析を取り入れてみましょう

アトリビューション分析を取り入れてみましょう
上記の条件に当てはまる場合は、是非ともアトリビューション分析を取り入れてマーケティング活動全体を俯瞰した効果測定に取り組んでください。とりわけ中小企業にとって適切な予算・リソースの分配は大切なので、施策を点ではなく線で捉えて考えましょう。
また、他の分析フレームワークを組み合わせるとより正確な情報を得られ、さまざまな切り口から分析できるので、合わせて複数の分析フレームワークを学習することをおすすめします。
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